【投信】バランスファンドは出口戦略が難しい。早い段階から準備することが大切。

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どうも、ぼーやんぐです。

twitterなどを見ていると、最近インデックス投資が少しづつ広まり、新しく積立を始めてる方が増えてきているように感じます。

初心者が初めてファンドを選ぶ時に候補に上がるのがバランスファンドだと思います。

株式、債券、REITなどをまとめて1本のファンドで投資できるので非常に便利です。

ただ、投資する場合は便利ですが、出口戦略は難しいです。

今回はバランスファンドの出口戦略について考えていこうと思います。

バランスファンドに投資を検討してる方の参考になれば嬉しいです。

 

 バランスファンドは買うときは便利

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バランスファンドは複数の資産クラスを1つにまとめたセット商品です。

1つのファンドに投資するだけで、世界の株式や債券、リート(不動産)やコモディティ(商品)などに一気に投資することができます。

 

以前のバランスファンドはコストが高く、投資対象としては敬遠されがちでした。

しかし最近は低コスト化が進み信託報酬0.2%以下で投資できるファンドも多くあります。

個別ファンドともほとんど変わらないコストになってきているので、投資対象としても人気になってきています。

 

バランスファンドの最大のメリットはリバランスが不要ということです。

あらかじめ決められたバランスになるよう、ファンドが自動的にリバランスを行なってくれます。

例えばeMAXIS Slimバランス

左側が基本配分、右側が9月末時点でのバランスになっています。

多少ずれていますが、ほぼ基本バランス通りに運用されています。

8資産もあると管理やリバランスを行うのも大変ので、なるべく多くの資産クラスに分散したい投資家にとっては便利ですね。

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(出展:eMAXIS Slimバランスマンスリーレポートより)

 

リバランスが不要なため積立の自動設定をしてしまえば、償還がない限り20年間、30年間でも放置しているだけ運用ができてしまいます。 

でも、投資をしている間はいいんですが、出口戦略が難しいんですよね。

事項ではその問題について考えていこうと思います。

 

 

バランスファンドの出口戦略は難しい

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バランスファンドに多くのメリットがありますが、出口戦略が難しいんですよね。

 

何故かと言うと、当たり前ですがバランスファンドは資産配分の変更ができません。

リバランスを自動的にしてくれるのでバランスは常に一定です。

 

何が問題かというと通常、出口が近づくにつれてリスクを下げて運用します。

売却の前に暴落が起きて、含み益が大きく減らしたくないですからね。

リスクを下げるということは株式を減らして、債券を増やす必要が出てきます。

でもバランスファンドは資産配分を変更することはできません。

 

そのためバランスファンドだけでリスクを下げるとなると『売却』という1つの選択肢しかないんです。

もちろん売却して現金比率が増えれば、ポートフォリオ全体のリスクは下がります。

しかし保有しているファンドのリスクは変わりません。

 

また、ファンドの多くを売却するということは、そこで資産運用が終わってしまいます。

資産を取り崩すしながらも、運用を続ければ資産が尽きるまでの時間を遅らせれることができます。

売却よりもなるべく市場に資産を残しておいた方がメリットは大きいです。

 

バランスファンドの出口戦略

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バランスファンドの出口戦略は売却以外にどんな方法があるのか?

1.新たに債券ファンドを組み入れる

1番簡単で分かりやすいのは『債券ファンド』を新たに買い、リスクを抑えることです。

例えば株式50%債券50%のバランスファンドに1,000万円投資しており、出口に向けて債券比率を70%に上げたくなった場合。

債券ファンドを新たに約400万円分買い資産配分の比率を変更することができます。

 

もし現金がない場合は、1,000万円のうち一部を売却して、債券を買えば良いですね。

ただ、一旦売却すると運用益に課税されるため、運用効率が悪くなるというデメリットはあります。

それなら、将来債券が70%になるように途中から債券ファンドの積立をして調整していく方が良さそうです。

 

 

2.ターゲット・デート・ファンドに投資する

フィデリティが運用しているターゲット・デート・ファンドは出口戦略が自動化されたファンドです。

あらかじめ、償還日が設定されており、その償還日に向けて少しづつ株式の比率を下げ、リスクを小さくしてくれます。

出口に向けて自身で新たなファンドを組み入れたり、売却する必要がないので、非常に便利です。

f:id:bo-yang:20181003065748p:plain(出展:フィデリティ・ターゲット・デート・ファンド2060目論見書)

 

デメリットとしては償還日が決まっているため、そこで資産運用が終わってしまいます。

株価や債券価格が上がっても資産が増えないという機会損失となってしまいます。

なので、償還日を80歳とか85歳の遅めに設定しておいて、資産運用を続けながら少しづつ売却していく方法が良いでしょう。

ただ、通常のインデックスファンドに比べてコストは少し高いのは気になるところですが...

【関連記事】【フィデリティ・ターゲット・デート・ファンドの分析】出口戦略を自動化できるファンド

 

3.全世界株式型ファンドと債券ファンドに投資をする

バランスファンドではないですが、ここ最近多くの全世界株式型ファンドが登場してます。

1本で世界中の株式に投資できるので、株式だけのバランスファンドとも言えます。

全世界株式型ファンドを利用してあとは自身のリスク許容度に合わせて債券ファンドを組入れば、資産配分の比率も変更しやすく、出口戦略も簡単です。

 

デメリットとしてはリバランスが必要になってくることです。

ただ、2つのファンドだけならリバラスも簡単ですし、1~2年に1度行えば良いだけなので、初心者の方でも大丈夫だと思います。

【関連記事】【投資信託】資産配分に悩んだ場合は全世界株式がおすすめ!

 

 

さいごに

f:id:bo-yang:20180716062133j:plain 今回はバランスファンドの出口について考えてきました。

1本で世界中の株式や債券などに投資ができ、リバランスも不要なことから初心者にとっても投資しやすいファンドです。

でも出口をあらかじめ意識しておかないと、いざ売却時に暴落などが起き、資産を大きく目減りさせてしまう可能性もあります。

早い段階で債券ファンドなどを組み入れるなど、出口に向けてリスクのコントロールをすることが大切になってきます。

インデックス投資は『買う』ことよりも『売る』ことの方が何倍も難しく、重要になってきます。

出口を意識してファンドを選ぶことが大切ですね。

まとめ

●バランスファンドは買うときは楽でいいけど、出口のリスクをコントロールしにくい。

●出口を意識して早い段階から債券ファンドを組み入れるなど対策を取ることが大切。

 

 今日も『ぼーやんぐのインデックス投資ブログ』に来ていただきありがとうございます!