どうも、ぼーやんぐです。
2018年絶不調だった新興国株式ですが、2019年1月から大きく反発しました。
しかし、米中貿易摩擦の影響もあり、また真っ逆さまに転がろ落ちてしまいました。
新興国は政治的に不安定な部分が多いので、株価のボラティリティが高いですね。
新興国株式に投資している方は含み損を抱えている方も多いと思います。
本記事では新興国に投資するeMAXIS Slim 新興国株式インデックスの分析と競合との比較、また新興国への投資は必要なのかを書いていこうと思います。
- eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの基本情報
- eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの競合商品は?
- 新興国への投資は必要なのか?
- eMAXIS Slim 新興国株式インデックスのまとめ
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eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの基本情報
eMAXIS Slim新興国株式インデックスは2017年7月31日に設定された、新興国株式に投資ができるインデックスファンドです。
投資対象
投資対象は新興国の株式となっており、ベンチマークはMSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指しています。
MSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)とは新興国24カ国、1100以上の銘柄を時価総額比率で組入された指数です。
新興国株式市場の時価総額約85%をカバーしているので、1本で新興国の多くの銘柄に投資することができます。
ポートフォリオ
組入上位10カ国ではケイマン諸島が1位となっています。
ケイマン諸島はタックスヘブンとして有名な国です。
テンセントやアリババなど、中国を代表する企業が国内の規制や課税などを回避するため、ケイマン諸島で上場しているため、組入比率が1位となっています。
ケイマン諸島=中国と考えれるので、24.5%が中国が占めていることになります。
韓国、台湾、インドと続いており、アジアの占める割合が大きくなっています。
(出典:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス月次レポート)
次に組入上位の銘柄と業種です。
銘柄別で見ると新興国でもテンセントやサムスンなどのハイテク銘柄が上位を占めています。
業種では新興国らしく銀行業が大きな割合となっています。
上位10銘柄のうち9銘柄がアジアが占めていることからも、新興国の中でもアジアの経済発展が急速に進んでいることが分かりますね。
(出典:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス月次レポート)
コスト
コストはeMAXIS Slimシリーズ安定の低コストとなっており、純資産総額に応じて、信託報酬が低くなるよう設定されています。
買付手数料 | なし |
信託財産保留額 | なし |
信託報酬 500億円未満の部分 | 0.189%(税抜) |
信託報酬 500-1000億円の部分 | 0.184%(税抜) |
信託報酬 1000億円以上の部分 | 0.179%(税抜) |
間違えやすいですが、500億年を超えると全ての部分の信託報酬が下がると思われますが、500億円までの部分は0.20412%と変わらず、そこを超えた部分だけが0.19872%となります。
実質コストは0.379%(税込)となっています。(期間は2018年4月26日~2019年4月25日)
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販売会社
ネット販売専用ファンドのため、販売先は下記のオンライン証券・銀行のみになります。
- 岩井コスモ証券(インターネット専用)
- SMBC日興証券(ダイレクトコース)
- SBI証券
- 岡三オンライン証券
- GMOクリック証券
- ジャパンネット銀行
- カブドットコム証券
- フィデリティ証券
- 松井証券
- マネックス証券
- 楽天証券
- 三菱UFJ銀行
つみたてNISA・iDeCo
つみたてNISAに対応していますので、最大20年間で800万円までは非課税で投資することが可能です。
これから投資を始める場合は、まずNISA口座を開くことから始めましょう。
iDeCoでは下記の証券会社で取り扱いしています。
- 松井証券
- マネックス証券
- SBI証券(セレクトプラン)
SBI証券のiDeCoではオリジナルプランとセレクトプランの2つがあります。
eMAXIS Slim新興国株式に投資する際はセレクトプランを選択してください。
運用成績(2019年6月末時点)
eMAXIS Slim新興国株式は2017年7月31日に運用が開始されました。
純資産総額では徐々に流入金額も増えており、2019年6月末時点では175億円まで積み上がっています。
毎月5億円以上の流入があり、少しづつ上昇してきているので、今後も安定した運用が見込めそうです。
騰落率では過去1ヶ月と6ヶ月は非常に好調でした。
しかし、過去3ヶ月ではマイナス圏となっており、変動の幅が大きくなっています。
しばらくは不安定な相場が続きそうですね。
ベンチマークよりも好成績なのは、ファンドの騰落率が配当込みの成果になっているためです。
インデックスファンドでも配当金が貰えており、しっかりと再投資されていることが分かりますね。
ただ、正確な運用結果が分かりにくいですよね。
10月1日にはベンチマークも配当込みとなるようなので、今後はベンチマークに連動しているのか分かるようになります。
(出典:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス月次レポート)
eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの競合商品は?
eMAXIS Slim新興国株式には2つの競合商品があります。
1つは新興国株式の資産クラスで信託報酬が最安となっているSBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)。
【関連記事】SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)の分析と運用開始から1年経過したので成績の確認
もう1つがコストもベンチマークが同じニッセイ新興国株式インデックスファンドです。
eMAXIS Slim | ニッセイ | SBI | |
設定日 | 2017/7/31 | 2017/10/13 | 2017/12/6 |
ベンチマーク | MSCIエマージング・マーケット・インデックス | MSCIエマージング・マーケット・インデックス | FTSE・エマージング・インデックス |
信託報酬 | 0.20412% | 0.20412% | 0.1948% |
純資産総額 | 175億円 | 10億円 | 18億円 |
コスト面で比べると、SBIが一番低いコストとなっていますが、0.00932%の差なので、気にするほどではないです。
ベンチマークではeMAXIS Slimとニッセイは同じMSCIですが、SBIはFTSE・エマージング・インデックスを採用しています。
大きく異なるのはFTSE・エマージング・インデックスは韓国が組入れされていないとうことです。(FTSEでは韓国は先進国扱いになっています。)
MSCIでは韓国が14%入っているので、韓国の成績次第で運用成果も大きく変わってきます。
韓国に期待するならeMAXIS Slimかニッセイ、韓国に期待出来ない場合はSBIとなります。
注意が必要なのは先進国と新興国の両方に韓国が入らないよう、ベンチマークの組入比率を確認して組合わせることが大切です。
先進国がMSCIなら新興国もMSCI、先進国がFTSEなら新興国もFTSEのようにベンチマークを合わせるのが無難です。
過去1年間のチャート比較です。
赤=eMAXIS Slim、青=ニッセイ、緑=SBI
2019年4月までは3ファンドともに似た動きでしたが、急落時の下げ幅がSBIは小さいですね。
韓国が大きく下落していることが分かります。
また同じベンチマークのeMAXIS Slimとニッセイでは僅かですが、eMAXIS Slimが上回っている期間が長いですね。
純資産総額を見るとeMAXIS Slim以外は10億円前後とあまり資金が集まっておらず、償還リスクも伴います。
新興国に投資するならeMAXIS Slim 新興国株式インデックスで決まりでしょう。
新興国への投資は必要なのか?
新興国は将来の成長は期待されているものの、経済や政治などまだ不安定なことが多いです。
国の成長が株価の上昇と一致するとも限りません。
上海総合の過去のチャートを見ても分かりますが、2015年に最高値をつけてから一気に下落し今では約半値となっています。
経済的には成長しているものの、2009年の株価と変わりません。
日本でもバブル時につけた高値を、30年近く経った今でも更新出来ていませんよね。
ただ、確実なことはこの先も中国やインドなどの新興国は経済成長を続けるということです。
GDPでは中国やインドが米国を抜く日もそんなに遠くはないです。
将来、経済の中心地はアジアになっていきます。
以前の記事で書いた『2050年の世界予測』を見るとよりイメージしやすいと思います。
なので、新興国への投資はサテライトとして組入れするべきですね。
先進国をコアとして時価総額比率程度(10%強)、多くてもGDP比率程度(30%)に抑えて組入れするのが良いでしょう。
今は新興国株式ファンドは低迷気味ですが、また大きく上昇するタームが来るはずです。
辛抱強くコツコツと投資を続け、将来のお楽しみにしたいですよね。
eMAXIS Slim 新興国株式インデックスのまとめ
本記事ではeMAXIS Slim新興国株式インデックスについて書いてきました。
以前に比べて新興国のコストはだいぶ安くなっており、投資しやすい環境になっています。
新興国は将来の成長も期待されていることから、ポートフォリオには組み入れたい資産クラスです。
ただ、経済、政治的にもまだまだ不安定で将来何が起こるか分かりません。
過度な期待をせずにポートフォリオの一部として組み入れすることをおすすめします。
新興国株式に投資する場合は現時点ではeMAXIS Slim新興国株式インデックスで間違えないですね。
ぼーやんぐもeMAXIS Slim新興国株式につみたてNISAで15%ほど組入れしています。
コアとなる先進国に投資する場合はeMAXIS Slim 先進国株式インデックスがおすすめです。
今日も『ぼーやんぐのインデックス投資ブログ』に来ていただきありがとうございます!
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