レオスから世界の株式に投資する『ひふみワールド』が新規設定。投資しても大丈夫なのか?

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どうも、ぼーやんぐです。

国内アクティブファンドの中で特に人気の高い『ひふみ投信』を運用するレオス・キャピタルワークスから2019年10月8日に新ファンドが設定されました。

ファンド名は『ひふみワールド』。

名前の通り日本を除く世界の株式が投資対象となったアクティブファンドです。

早速、ファンドの詳細と投資する価値があるのか検証していこうと思います。

 

 

ひふみ投信を運用するレオス・キャピタルワークスとは?

まず、ひふみワールドを運用するレオス・キャピタルワークスとはどんな会社なのか簡単に確認していきましょう。

レオス・キャピタルワークスは2003年に創業した、独立系の資産運用会社です。

ひふみ投信』・『ひふみプラス』・『ひふみ年金』の3つの投資信託を運用しており、人気、知名度ともに高いですね。

 

人気となった理由は2017年にひふみプラスで45%近い騰落率を記録したことが大きかったと思います。

また、ファンドマネージャーの藤野さんがカンブリア宮殿に出演したのも人気に火をつけた1つの要因ですね。

ただ、2018年は絶不調で、1年間の成績がTOPIXに負けてしまったんですよね。

そのため、資金流出が増加したり、Twitterでも荒れてました。

 

とはいえ、3つのファンドで純資産総額が約7,300億円を超えているなど、国内有数の資産運用会社となっています。(純資産総額は2019年10月8日時点)

 

 

ひふみワールドの基本情報

ではファンドの詳細を確認していきます。

基本情報は下記の通りとなっています。

  ひふみワールド
設定日 2019年10月8日
ファンド形式 ファミリーファンド
信託報酬 1.480%(税抜き)
購入時手数料 なし
信託財産保留額 なし
為替ヘッジ なし
信託期限 無期限
つみたてNISA 対象外
ベンチマーク なし

 

気になるのはコストの高さですね。

世界の株式を投資対象としたアクティブファンドの中では低水準ですが、インデックスファンドと比較すると10倍以上のコストになっているので、割高感は感じますね。

ただ、買付手数料や信託財産保留額が無いのは嬉しいポイントです。

 

また、5年以上保有すると、信託報酬の一部を還元する仕組みとなっていますので、長期投資になるほど、コストが低くなるメリットがあります。

保有期間によって信託報酬を還元するのは日本初の取り組みですね。

投資信託は資金流入が安定しないと、ファンドの運用成績にも影響を及ぼします。

そのため長期投資前提の投資家から流出しにくい資金を集めたいという意図が読み取れますね。

f:id:bo-yang:20191009125533p:plain(出典:ひふみワールド目論見書)

 

 

ひふみワールドの特徴

ひふみワールドには3つの特徴がありますので、順に見ていきます。

 1.世界の成長企業に投資をする

ひふみワールドは日本を除く世界の株式を投資対象として、その中でも成長性の高いと判断される銘柄を中心に投資をしていく方針となっています。

銘柄選定では定量調査(財務指標などの数値)以外にも実際に企業を訪問して経営者の話を聞いたり、会社の雰囲気を見たりするなど、数値に表れない定性調査にも力を入れています。 

実際にひふみ投信で投資している企業にはすべて訪問しているようです。

世界株式に投資する多くのファンドは海外の運用会社に丸投げをしているケースが多いので、直接足を運んでいるひふみワールドは現地の生の情報を得れるため、パフォーマンスにも繋がると期待できます。

f:id:bo-yang:20191010062926p:plain(出典:ひふみワールド目論見書)

 

2.まもりながら増やす

基準価格の変動幅を抑えて、投資家のハラハラ感を軽減した『まもりながら増やす』という運用を目指していくようです。

また、最大の特徴として市場の状況に応じて株式の組入比率を大幅に変更する方針をとっています。

市場状況が悪ければ現金比率を50%近くまで高める場合もある様です。

これはひふみ投信でも同じコンセプトでしたが、インデックスファンドに比べるとリスクも高く、あまり実現していなかった様にも感じますね。

近い将来景気後退が起きる可能性も高いので、ひふみワールドではどの様に『まもり』を実現していくのか楽しみですね。

f:id:bo-yang:20191010070027p:plain(出典:ひふみワールド目論見書)

 

3.顔が見える運用

独立系投信の最大の強みは顔が見える運用ですね。

運用担当者の顔・名前・経歴などが公表されているため投資家としては安心感があります。

アクティブファンドは運用責任者の力で運用成績も大きく変わります。

運用責任者を公表してないファンドは今まで運用成績が良かったのに、急に成績が悪くなったと思ったら途中で運用責任者が変わってたということもあり得ます。

 

また、レオスには藤野さんというカリスマ性を持ったファンドマネージャーもいて、多くのメディアで投資の考え方や情報を発信しています。

そのため投資家はファンドの考え方を知る機会が多いので安心感がありますね。

しかも、全国で頻繁にセミナーを開いており、実際に運用担当者から生の声が聞けるのも嬉しいポイントですね。

 

以上3つの特徴を持って運用されています。

基本的なコンセプトはひふみ投信と変わらず、投資対象が日本から世界に広がったことが大きな違いですね。

 

ひふみワールドに投資しても大丈夫なのか?

ぼーやんぐ的にはひふみワールドに投資するのは、現段階ではあまりおすすめできません。

理由は下記の2点です。

1.コストが高くインデックスファンドの運用成績を上回れるのか疑問

ひふみワールドの信託報酬は1.480%(税抜)とインデックスファンドと比べて非常に割高です。

例えば同じく日本を除く世界の株式が投資対象のeMAXIS Slim全世界株式(除く日本)は信託報酬0.12%(税抜)となっており、ひふみワールドとの差は1.36%にもなります。

 

単純にひふみワールドは毎年1.36%もeMAXIS Slim全世界株式(除く日本)を上回る成績をあげないと勝てないことになります。

単年なら十分に勝てると思います。

しかし20年、30年と長期投資になった場合、インデックスに勝ち続ける事ができるのかは疑問を感じますね。

 

しかも、カリスマ性を持っている藤野さんが20年、30年後も現役で活躍できているのか?

引退後、後継者がしっかりと育っていなければ、ファンドも一気に傾く可能性もありますしね。

アクティブファンドはそういった人材面のリスクも大きいんですよね

 

なので、投資するにしても短期・中期で上昇相場の時にスポットで投資するのが良いのかなと思います。

 

2.世界の企業の将来性を見極めることができるのか?

ひふみワールドがどんな企業に投資しているかは、まだ詳細が明らかになっていないので分かりません。

多分、米国企業がほとんどでしょう。

ただ、ワールドというくらいなので、米国以外の先進国や新興国の企業ももちろん投資対象となるでしょう。

 

今まで日本で培ってきた企業を選別するノウハウが世界の企業に通用するのかがぼーやんぐは疑問に感じます。

国によって文化も違えば、人の性格も全く違います。

そんな状況で外国の企業をしっかりと選別できるのかは怪しいですよね。

現地で有能な人材を採用できれば、話は変わってくるとは思いますが...

 

まだ、詳細がよく分からないので、投資を考えている方は、すぐに投資するのではなく、様子を見てから決めた方が良いでしょう。

 

 

ひふみワールドのまとめ

今回は2019年10月8日に設定されたひふみワールドについて書いてきました。

基本はひふみ投信と同じコンセプトで、投資対象が日本から世界に広がったということになります。

ただ、世界が投資対象となるため、コストが高くなっています。

レオスは企業分析する際、財務指標などの数値以外の部分も重視してるので、1社1社企業訪問するため、どうしてもコストが掛かってしまうんですよね。

 

信託報酬1.48%(税抜)というコストに見合うリターンを出してくれるなら良いですが、長期間継続して低コストのインデックスファンドのリターンを上回れるのかは疑問ですね。

そのため、ぼーやんぐ的にはあまりおすすめできるファンドではないです。

 

とはいえ、人気のあるひふみシリーズの新ファンドのため期待されている方も多いでしょう。

まだ詳細がよく分からない部分もあるので、組入銘柄などが明らかになりましたら、随時紹介していこうと思います。

 

今日も『ぼーやんぐのインデックス投資』に来ていただきありがとうございます!

 

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