どうも、ぼーやんぐです。
2018年8月31日にiFreeシリーズより面白いファンドが新規設定されました。
大人気のS&P500に、なんとレバレッジをかけちゃってます。
国内でしたら楽天の4.3倍ブルやSBIの3.7倍ベアなどがありますが、S&P500でレバレッジをかけた投資信託のファンドは恐らく初の試みだと思います。
新規設定からちょうど1週間経過したので、初動も含めて見ていきたいと思います。
iFree レバレッジ S&P500の基本情報
投資対象
ファンドの目的として、基準価格の値動きがS&P500の2倍程度となることを目指して運用されます。
S&P500は米国を代表する大型株500銘柄で構成された指数で、米国市場の約80%をカバーしており、米国株の指数として『ダウ』と並ぶ有名な指数になります。
先日eMAXIS SlimシリーズでもS&P500に連動したファンドが設定され、話題になったのも記憶に新しいですね。
また、珍しく為替ヘッジありになっています。
コストが高くなるので、ヘッジなしでいい気がしますが、何か意図があるんでしょう。
レバレッジの効果
最大の特徴のレバレッジですが、2倍程度と設定されてますが、長期間になればなるほど乖離は大きくなります。
目論見書にも例が載っていますが、2日以上の運用ですでに乖離します。
また、レバレッジの大きな弱点は基準価格が上げ下げを繰り返すと、下振れしてしまう性質があります。
下記の表を見ると、基準価格が2日目と4日目に100に戻っきているのに、S&P500よりも低くなっているのが分かります。
直近はS&P500も最高値を更新したり好調でしたが、今後調整が入り不安定な相場が続く場合は注意が必要です。
(引用:iFreeレバレッジS&P500 目論見書より)
レバレッジが最も効果を発揮するのは上げ相場です。
リーマンショックから約10年ずーっと右肩上がりで上げ続けてきたので、今後も同じように上げ続ければ将来かなりのリターンを得られるかもしれませんね。
コスト
買付手数料がネット、対面ともに2.16%です。
100万円投資した場合、手数料で21,600円必要になると考えると高い気がします。
信託報酬は0.972%(税込)とこちらも割高です。
為替ヘッジと先物取引があるため、どうしてもコストは高くなってします。
ファンドの初動
純資産総額は3億円からスタートしてますが、2018年9月7日の時点でもまだ3億円のままで、ほとんど資金流入がないようです。
8月29日にS&P500の最高値を更新してから下げ続けている影響もあるかもしれません。
基準価格も10,000円からスタートして一度も上がらず9,834円まで下げ、騰落率は-1.67%です。
S&P500は人気の指数なので、もう少し流入はあると予測してたので意外でした。
コストがネックになっている気がします。
iFeeレバレッジS&P500は投資先としてどうか?
個人的には非常に面白いファンドだと思っています。
ただ、投資するかと言われるとコストの面で断念しますね。
それなら現金比率を減らしてeMAXIS Slim米国株式(S&P500)に倍の資金を入れる方法を取ると思います。
今までにS&P500にレバレッジをかけた商品は無かったので、少ない資金で効率よく運用したい方には向いてるかもしれません。
ただ、レバレッジはハイリスクハイリターンです。
よくFXで使われてますが、失敗すると損失も莫大になります...
投資で成功を収めてきたウォーレン・バフェットもレバレッジに対して否定的に意見を度々口にしているほどです。
今回のiFree レバレッジ S&P500は2倍なので、手に汗握るほどの大きな値動きにはならないですが、それでも基準価格が下げ続けると損失も大きくなります。
また、上げ下げが続く相場にも弱いので、リターンを得られる時期は限定的になります。
しかもコストも割高です。
買付手数料2.16%もかかりますので、コスト分を超えるリターンを得ないとそれだけで損をしてしまいます。
信託報酬が割高なのはまだ許容出来ますが買付手数料があると投資のハードルがグッと上がってしまいますね。
レバレッジに対するリスク許容度がクリアでき、コストをカバーできるリターンが得られると確信がある場合にのみ投資するべきです。
長期で見れば確実にS&P500は右肩上がりを続けていくと思いますが、直近は貿易戦争や新興国通貨の問題もあり、不安定な相場になりやすいので、今は短期で入るか、様子を見た方がいい気もします。
一つ言えることは初心者向きの商品ではないということです。
経験が浅い方は無難にeMAXIS Slim米国株式(S&P500)に投資した方が良さそうです。
さいごに
大和のiFreeシリーズはコストや知名度でどうしてもeMAXIS Slimシリーズや楽天バンガードシリーズに負けてしまいます。
他社が出してこないような面白いファンドで差別化を測ろうとしている意図を感じ取れます。
他にもNASDAQをベンチマークにしたiFree NEXT NASDAQ100インデックスや、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を意識したiFree年金バランスなど、魅力的なファンドを出してきてますので、またブログで紹介します。
また、このレバレッジファンドもシリーズ化するようなので、次はどんな指数のレバレッジファンドが設定されるのかも楽しみですね。
ただ、何度も言いますがレバレッジのかかったファンドはハイリスクハイリターンの商品なので、投資は慎重に。
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