アクティブファンド 東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの分析。2018年国内株式ファンド唯一のプラスリターンを記録した投資信託

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どうも、ぼーやんぐです。

ひふみをはじめ国内アクティブファンドが不調の中、好調なのが東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン

2018年12月は記録的な下落が起きましたが、本ファンドは国内株式の中で唯一のプラスリターンとなっています。

そして、MORNINGSTARの『FUND OF THE YEAR2018』の国内株式部門でも1位となりました。

ほぼ全滅状態だった市場でプラスリターンを叩き出すのはどんなファンドなのか!?

詳細見ていきましょう。

 

 

東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンのファンド基本情報

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投資対象

本ファンドは国内株式の投資するアクティブファンドです。

特徴としては経営者が実質的に主要な株主である企業を投資対象としていることです。

役員なども含め、合計持株比率が5%以上の企業から選定されます。

 

何故そのような基準を採用しているのか?

1つ目は経営者が主要株主の場合、会社の業績が良くなれば、受け取る配当金も増えたり、株価が上昇することで、資産も増えるため、株価を意識した経営が行われるためです。

もう1つは主要株主になると経営判断も全て自分達で出来るので、意思決定のスピードも早くなり、経営を滞りなく進めることが出来るためです。

 

2018年12月末時点での組入銘柄は全35銘柄とかなり絞られていて、市場の影響を受けづらいため好調な成績を維持していると思われます。

下記は上位10銘柄です。

停滞しているアパレル銘柄が1位というのは驚きでした。

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(出典:東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープ月次レポート)

 

下記は市場別の構成ですが、小型株と新興市場が大半を占めていますので、市場の影響が比較的小さいため、2018年をプラスリターンで終えることが出来た主な要因のようです。

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運用成績

本ファンドは2013年の4月に新規設定されました。

まず、純資産総額は2018年12月末時点で約193億円ですが、2018年6月初めには約30億円だったので、半年で6倍以上にまで増えています。

一気に資金が増えすぎると、今まで通りのパフォーマンスを上げれるのか心配になります。

『ひふみ』も急激に増えすぎたため、米国大型株にも投資するなど、従来の戦略とは異なった動きをしてきています。

資金の急激な流出入はファンドにとっては良いことではないので、注意が必要です。

 

騰落率では、10月からの下落が響き直近の6ヶ月間は大幅なマイナスとなっていますが、1年では+5.76%という成績を残しています。

TOPIXの1年の成績が-15.97%だったことを考えると、本ファンドの凄さが分かります。

国内株式で唯一のプラスというのも驚きです。

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分配金も安定して年2回発生しています。

後々のリターンにも影響しますので、分配金は必ず再投資することをオススメします。

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下記は設定来のチャートです。

 

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(出典:東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープ月次レポート)

 

コスト

気になるコストですが、これが高いんです...

買付手数料が2.16%、信託報酬1.5552%、解約時は無いです。

信託報酬が高いのはまだ許せますが、買付手数料があると、投資に踏み出せなくなります。

100万円入れたのに、投資した時点で97万円8400円に減ってしまうのは辛いです。

また、短期で入る場合、手数料負けしてしまう可能性が高くなるので、ある程度の投資期間を持つ必要も出てきます。

これだけ高いコストでも今まで通りの成績が続けば問題無いですが...

 

 

 投資対象としてどうか?

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非常に悩めるファンドですね。

ここまで好成績を出しているのは、ファンド戦略やファンドマネージャーの手腕が上手く機能している為だと思います。

2018年をプラスリターンで終えることが出来たということは、この先も高い成績を維持していくとも期待出来ます。

 

ただ、2つ投資に躊躇してしまう要因があります。

1つはコストです。

信託報酬はまだ見逃せますが、買付手数料がネックです。

投資しただけで2.16%持ってかれるのは辛いです。

しかも投資額が大きくなればなるほど、手数料の額も大きくなります。

もし買付手数料がなければ、短期だったり、お試しで投資することも考えれますが...インデックス投資をしているぼーやんぐとしては2.16%の買付手数料のハードルは非常に高く感じます...

 

もう1点が純資産総額の急増です。

まだ200億円弱なので、そこまで心配ではありませんが、ひふみのように一気に数千億円まで膨らむと、組入銘柄を増やす必要も出てくるため、今までのような成績を残すことが難しくなります。

この先も高い成績を続けていくと、急激な流入が起きる可能性もあるので、その時には注意が必要です。

 

コストも許容できて、純資産総額などを細くチェック出来る方は投資対象としても良いでしょう。

長期の場合、アクティブファンドがインデックスファンドに勝ち続けることは非常に可能性が低いと過去の実績からも証明されていますので、ぼーやんぐとして見送りますね。

 

 

さいごに

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国内株式の投資信託についてはインデックスファンドよりもアクティブファンドの方が良いと思っているんですが、今回のファンドはコストが大きなネックでした。

買付手数料が無しでしたらお楽しみとしては有りだと思いましたが...

 

また、純資産総額の増え方からも分かる様に成績のいいファンドを追っている投資家が多いことがわかりますね。

多分、今までのリターンを期待して投資をしていると思うんですが、この投資方法は危険です。

過去の成績が今後の成績を保証するものではないです。

なので、今までの成績がいいからとか人気だからという理由で無闇に飛びつかない事が大切です。

自分なりに分析し、考えた上で投資するファンドを決める様にしたいですね。

 

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どうも、ぼーやんぐでした。

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