どうも、ぼーやんぐです。
ロイターから投資信託の資金動向が定期的に発表されていて、各資産クラスへの資金流出入の流れが掴めます。
その中で気になったのが、国内株式の比率が高いことです。
日本は世界2位の時価総額を誇ってますが、比率に直すと8.4%と僅かです。
全世界41兆ドルのうち3.4兆ドルしかありません。
それなら、国内株式よりも世界に分散投資することで、世界中の経済成長の恩恵を得ることができます。
今回は資金流出入の動向と、投資比率について考えていこうと思います。
投資信託の資金動向
下記はロイターから発表されている1月24日時点の資産クラスごとの純資産総額を表した表です。
海外株式16.9兆円に対して国内株式が9.9兆円となっており、時価総額8.4%の日本への投資比率が37%にも昇り、非常に大きいことが分かります
(出典:REUTERS)
証券会社の販売金額ランキングを見ても国内株式ファンドが目立ちます。
下記はSBI証券の2018年12月の販売金額ランキングですが、TOP3が全て国内株式ファンドです。(ひふみプラスは米国株も組入しているので、100%国内株式ではないです。)
他にも2ファンド入っており、国内株式はTOP10のうち半分を占める5ファンドが入っています。
(出典:SBI証券)
Yahooファイナンスの過去1ヶ月の資金流入ランキングでも1位と3位は国内株式となっています。
ロイターの資金動向や証券会社のランキングを見ても多くの方が国内株式に重点を置いていることが分かります。
(出典:Yhooファイナンス)
投資信託の入門書にはよく基本比率は国内と先進国の株式と債券25%づつと書かれているので、こういったことも多少影響しているのかもしれません。
国内株式だけだと、大きな機会損失が発生する
多くの方が国内株式に重点をおいている事はわかりました。
果たして、国内株式への比重が多いことは、本当に駄目なのか、過去の成績から確認していきます。
下記は米国のS&P500(青)と日本のTOPIX(赤)の比較チャートです。
(米国は世界の時価総額の50%を占めている為、今回は米国と国内を比較しています。)
リーマンショック直後に投資した場合、ここ10年間で約2倍のリターンの差が出ています。
単純に100万円投資した場合、国内株式(TOPIX)では200万円に増えたことになりますが、米国株式(S&P 500)だったら300万円に増えたことになります。
たった10年でもこれだけの機会損失になっています。
(出典:Yahooファイナンス)
また、将来の見通しでも国内株式にはリスクが伴います。
国内の人口予測では今後40年間では減少の一途をたどりますし、超高齢化へと突入していきます。
下記のグラフを見ても15歳〜59歳の人口の減り方が異常です。
その代わりに65歳以上が増えていき、2030年になると3人に1人が高齢者(65歳以上)となります。
国内需要が減るため、世界に進出できるパワーのある企業なら大丈夫かもしれませんが、海外に進出出来ない企業の成長は頭打ちになる可能性が高いです。
(出典:内閣府)
近い将来の世界の経済成長率でも、日本は他国と比べ低く、2020年には0.5%にまで鈍化してしまいます。
こういった将来の予測を考えると、国内株式に大きな比重を置くのは非常にリスクが大きく、世界経済の上昇を取りこぼしてしまうことになります。
世界経済の恩恵を取り入れるには世界分散投資が必要
今後、世界の経済成長は鈍化していくと予想されていますが、それでも国内株式に比重を置くよりかは、遥かに大きな期待が持てます。
具体的に世界経済の恩恵を受け取るには、どのように投資したらいいのか?
それは時価総額比率で世界に分散投資することです。
2018年12月時点の世界の時価総額の割合は下記の通りになります。
先日、米国が世界の利益の4割を稼いでいるというニュースも出ていましたが、米国が半分以上を占めており、日本、英国、中国と続いています。
この割合で投資すれば世界中の経済成長に乗っかることが出来ます。
(出典:my INDEX)
しかも今では1つのファンドで時価総額比率通りに世界中の株式に投資することが可能です。
世界の株式に投資できる比較的低コストで、長期投資に向いている2ファンドを紹介します。
1.楽天・全世界株式インデックスファンド(楽天VT)
世界的に有名なバンガード社の『バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(通称:VT)』に投資が出来るファンドです。
世界中の株式約8,000銘柄をカバーするファンドで、分散面ではトップクラスです。
信託報酬も02296%(税込)と比較的低く、長期投資にも向いています。
(1年目は隠れコストが0.3%近くありましたので、次回の決算時に隠れコストの確認は必須です。)
純資産総額も170億円(2019年1月30日時点)を超えており、全世界株式に投資できるファンドの中で1番資金を集めているファンドです。
国別の構成比率を見ると、先ほどの時価総額の比率とほぼほぼ合っていることが分かります。
楽天・全世界株式インデックスファンドに投資すれば世界全体に投資したことになり、世界の経済成長の恩恵を取りこぼすことなく得ることができます。
(出典:楽天・全世界株式インデックスファンド月次レポート)
より詳しいファンド詳細は下記を参考にしてください。
2.eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
低コストで人気のeMAXIS Slimシリーズから出ているファンドです。
こちらは楽天・全世界株式よりも少ない約2700銘柄で構成されており、世界市場の85%をカバーしています。
信託報酬は楽天・全世界株式よりも低い0.15336%(税込)となっており、コスト面では最強のファンドです。
2018年10月31日に設定されたばかりなので、純資産総額はまだ少なく11.6億円程度です。
先に出ていた楽天・全世界株式に積立をしている方が多いのも影響していると思います。
組入比率はこちらもほぼ時価総額比率に近くなっています。
分散性では楽天・全世界株式に劣りますが、コストが低く安心して長期投資ができるファンドです。
(出典:eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)月次レポート)
より詳しいファンド詳細は下記を参考にしてください。
3.番外編 eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
2つの全世界株式に投資できるファンドを紹介しましたが、個人的には先ほど書いた通り、国内の経済成長に期待出来ないです。
なので、日本の株式を除いた全世界に投資できるeMAXIS Slim全世界株式(除く日本)が個人的にはオススメです!
投資比率も時価総額比率ですし、コストもeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)と同じ0.15336%(税込) です。
また、eMAXIS Slimからは3本の世界株式に投資できるファンドが運用されてますが、その中でも1番純資産総額も集まっており37.7億円まで増えています。(2019年1月30日時点)
ぼーやんぐと同じく日本の将来に期待出来ないと考える方にはオススメです。
より詳しいファンド詳細は下記を参考にしてください。
今回紹介した3ファンドなら、正直どこを選んでも間違えはないと思います。
あとは自分の好みで、世界全体に投資したいなら楽天、なるべくコストを抑えたいならeMAXIS Slimオールカントリー、日本に期待出来ないならeMAXIS Slim除く日本を選べば良いでしょう。
さいごに
国内の株式は情報も得やすいですし、銘柄も馴染みがあるものばかりなので、投資しやすいと思います。
でも、今回書いた通り、先行きは暗いです...
特に中長期的な投資を考えている方は、なおさら世界に分散することが大切になってきます。
投資は経済成長をしていく国や企業に投資することで、自分の資産も拡大できると思います。
なので、日本の比率が多い方は今一度自分のアセットアロケーションを見直すと良いのかもしれません。
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