どうも、ぼーやんぐです。
SBI証券のつみたてNISA月間積立設定件数ランキングで野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型が急上昇し、ベスト10に入ってきました。
どんなファンドなのか詳細を確認しながら、つみたてNISAで投資しても良いファンドなのか検証していきます。
※ファンド名が長いので以降『内外7資産バランス』と明記します。
- 野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型の基本情報
- 野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型の運用成績(2019年9月末時点)
- 野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型がおすすめできない理由
- さいごに
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野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型の基本情報
内外7資産バランスはインデックス型のバランスファンドになります。
本ファンドの基本情報は下記の通りとなります。
内外7資産バランス | |
設定日 | 2013年9月12日 |
ファンド形式 | ファミリーファンド |
信託報酬 | 0.50%(税抜) |
購入時手数料 | 2%(税抜)/ネット証券は無し |
信託財産保留額 | 0.2% |
為替ヘッジ | あり(フルヘッジ) |
信託期限 | 無期限 |
つみたてNISA | 対象商品 |
ベンチマーク | 合成指数 |
(2019年10月22日時点)
事項から詳細を確認していきます。
投資対象
投資対象は国内・先進国の株式・債券・REIT、新興国の債券という7つの資産クラスです。
新興国の株式が対象外となっているため、7資産になっています。
(出典:野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型目論見書)
内外7資産バランスはインデックス型バランスファンドのため、各資産クラスにはベンチマークが設定されています。
ベンチマークと各資産クラスの組入比率は下記の通りです。
ベンチマークは比較的メジャーな指数が採用されています。
比率では1/6 = 16.6%程度、1/9は11.1%程度となるため、株式・債券・REITとほぼ均等比率となります。
(出典:野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型目論見書)
運用方針
ファミリーファンド方式で運用されており、各資産クラスのマザーファンドから投資する仕組みとなっています。
(出典:野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型目論見書)
分配金は毎年9月6日に分配を行う方針となっていますが、設定来一度も出ていませんので、今後も出ないでしょう。
ファンド内で自動で再投資される方が効率的に運用できるため、なるべく出ない方が良いですね。
また、ファンド名通り為替ヘッジ『あり』となっています。
為替ヘッジ『あり』とは、為替相場の変動による差損を回避するために、外国為替の売予約や先物取引などを利用して、為替変動のリスクを回避することです。
通常大幅に円高になると、パフォーマンスは悪化しますが、為替ヘッジ『あり』だと影響を最小限に抑えることができます。
ただし、完全に排除できる訳ではないので、大きく為替が動けば多少の影響はあるでしょう。
運用コスト
つみたてNISA対象ファンドですが、コストは割高です。
ます、対面だと買付手数料が2%(税抜)でかかりますので、投資する際は必ずネット証券を利用してください。
SBI、楽天、マネックス、カブドットコム証券などで取り扱いしています。
信託財産保留額も0.2%かかってしまいます。
そして、信託報酬は0.50%(税抜)と昨今のインデックスファンドと比較するとかなり割高です。
eMAXIS Slimバランスは0.14%(税抜)なので、3倍以上の信託報酬です。
また、実質コストは0.654%(税込)となっています。
為替ヘッジ型のためコストが割高になっていると思うので、この信託報酬を払っても為替リスクを抑えたい方には良いファンドかもしれません。
つみたてNISA、iDeCo
つみたてNISA対象商品となっていますので、非課税の恩恵を受けながら積立投資をすることができます。
iDeCoでは現状取り扱いはありません。
野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型の運用成績(2019年9月末時点)
本ファンドは2013年9月12日に設定されたため、運用開始から6年ほど経過しています。
9月末時点での純資産総額は108.3億円と多くはないですが、途中償還のリスクが低いなど一定ラインは超えています。
また、2019年5月から資金流入が増えており、SBI証券のつみたてNISA月間積立件数でトップ10に入ってきています。
(出典:SBI証券)
騰落率は下記の通りです。
インデックスに下振れしているのは、コストが原因でしょう。
信託報酬が高いとインデックスからどんどん乖離してしまいますね。
とはいえ世界的に経済が堅調だったこともあり、設定来では資産が1.5倍にまで増えたことになります。
期間 | ファンド | インデックス |
1ヶ月 | 2.30% | 2.10% |
3ヶ月 | 4.10% | 3.90% |
6ヶ月 | 5.50% | 5.40% |
1年 | 7.10% | 7.20% |
3年 | 17.20% | 18.10% |
設定来 | 48.80% | 51.60% |
設定来のチャートでは基準価格、純資産総額共に右肩上がりとなっています。
債券が3割入っていますので、比較的価格変動リスクも小さいのが魅力ですね。
また、2019年に入ってから基準価格が大きく上昇しているのはREITと債券が好調のためです。
ただ、株式が米中貿易摩擦の影響で足を引っ張っており、先進国株式の過去1年の騰落率は-3.0%と落ち込んでいます。(出典:野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型月次レポート)
野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型がおすすめできない理由
おすすめできない理由は主に2つあります。
1.コストが高い
1番の理由はコストですね。
信託報酬0.50%(税抜)もかかり、なおかつ信託財産保留額で0.2%も取られてしまいます。
先述しましたが、類似ファンドとなるeMAXIS Slimバランスでは信託報酬0.14%(税抜)
なので、その差は0.36%にも及びます。
例えば毎月3万円を20年間積立投資をしたとします。
5%で運用できた場合、元本720万円が1,222万円にまで増えます。
しかし、信託報酬が0.36%と高いと、利回りが4.64%に減り、リターンが47万円も減ってしまいます。
たった0.36%の差ですが、長期間にすると大きな額になります。
類似ファンドがあるにも関わらず、あえてコストの高い本ファンドに投資することはおすすめできません。
(出典:新生銀行)
2.為替ヘッジ『あり』は通貨のリスク分散にならない
為替ヘッジ『あり』は別の言い方をすると『円』で資産を保有していることになります。
この先、円高になっていくようなら為替ヘッジ『あり』は非常に効果があります。
しかし。投資はリスクを分散することが大事と言われるように、通貨も分散して投資しておいた方が良いとぼーやんぐは考えています。
今は『円』は安全資産と見られており、リーマンショック後の不景気時には『円』が買われ1ドル70円ということもありました。
しかし、日本の競争力が落ちていき、『円』が安全資産と見られなくなった場合、円安が進行していくでしょう。
日本は超高齢化や人口減少などの問題から競争力が落ちていくことは必須です。
『円』だけで資産を保有することは、逆にリスクが大きいとも言えます。
そのため、為替ヘッジ『あり』のファンドに投資するよりも、通貨も分散できる為替ヘッジ『なし』のファンドに投資した方がリスクの分散になります。
特にインデックス投資で20年、30年の長期運用を目標にしている場合、なおさらです。
為替ヘッジ『あり』はデメリットにもなり得るので、投資する際は十分注意した方が良いでしょう。
さいごに
今回は野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型について書いてきました。
1つのファンドで世界中の株式・債券・REITに投資ができるため、たった1つのファンドに投資するだけで資産運用ができてしまう便利なファンドです。
しかもつみたてNISAの対象商品となっているため、税制面のメリットも受けながら投資することが可能です。
しかし、あまりおすすめできるファンドではありません。
コストが高いのが大きな理由です。
また、為替ヘッジ『あり』は一見リスクを抑えて運用できるように思いますが、長期で見ると逆にデメリットにもなりえます
複数の資産クラスを組入れたバランスファンドに投資するならeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の方がコストも低くおすすめですね。
今日も『ぼーやんぐのインデックス投資』に来ていただきありがとうございます!
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