どうも、ぼーやんぐです。
世界に分散投資する場合、アセットアロケーションのコアとなるのが先進国株式です。
そのためファンド選びも慎重になる必要があります。
今回は先進国株式に投資できるファンド『SBI・先進国株式インデックス・ファンド』について書いていこうと思います。
投資を検討している方の参考になれば嬉しいです。
インデックス投資の詳細については下記を参考にしてください。
SBI・先進国株式インデックス・ファンドの基本情報
SBI・先進国株式インデックス・ファンドは2018年1月12日に運用開始した先進国株式に投資できるインデックスファンドです。
投資対象
投資対象は先進国の株式です。
ベンチマークはFTSEディベロップド・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)。
日本を含む先進国24カ国、大型株から小型株まで約5,600銘柄で構成されている時価総額加重平均型の株価指数です。
先進国株式のベンチマークで有名なMSCIコクサイ・インデックスと大きく異なります。
構成国ではFTSEは日本と韓国が含まれます。
また小型株も含まれるため、構成銘柄数もMSCIの4倍以上となります。
FTSE | MSCI | |
構成国 | 24カ国(日本・韓国含む) | 22カ国 |
株式の種類 | 大型・中型・小型 | 大型・中型 |
構成銘柄数 | 約5,600銘柄 | 約1,300銘柄 |
構成国、銘柄(2019年6月末時点)
組入国では米国が54.58%と半分以上を占めています。
米国の景気後退の兆しが見えているのは気になるところですね。
【関連記事】米国も景気後退の前兆が出ている。初心者投資家ができることは何か?
また、日本が10.05%、韓国が9位に1.95%で上位に入っているため、MSCIコクサイ・インデックスとは違った値動きになってきます。
業種別では金融、情報技術が多くの割合を占めており、資本財、ヘルスケア、一般消費財・サービスと続いています。
組入上位10銘柄では9カ国が米国となっており、9位に唯一スイスのネスレが入っています。
上位5銘柄は時代を牽引しているハイテク銘柄です。
約5,600銘柄で構成されており1銘柄の割合が小さいので、ハイテク株が暴落した際の下落幅は多少抑えられるのかもしれません。
(出典:SBI・先進国株式インデックス・ファンド月次レポート)
ファンドの仕組み
投資対象は現物株ではなく下記の海外低コストETFが投資対象となっています。
- シュワブU.S.ブロードマーケットETF(米国株式)
- SPDRポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国)ETF(米国以外の先進国株式)
運用はファミリーファンド方式となっています。
コスト
買付手数料無しにノーロードファンドです。
信託財産保留額もありません。
信託報酬は下記の通りです。
運用管理費用0.062% + ETF信託報酬0.345% = 信託報酬0.0965%(税抜き)
運用管理費用には消費税がかかるので、税込の場合だと0.1027%になります。
現在、先進国株式クラスの最低コストはeMAXIS Slim先進国株式インデックスとニッセイ外国株式インデックスファンドの0.0999%です。
販売会社
低コストのインデックスファンドのため、基本的にはネット証券で販売されています。
筑邦銀行は九州を中心に事業を展開している銀行で、窓口でも購入可能です。
- SBI証券
- 岡三オンライン証券
- カブドットコム証券
- 松井証券
- マネックス証券
- 楽天証券
- 筑邦銀行
つみたてNISA・iDeCo
つみたてNISAに対応していますので、毎年40万円までは非課税で投資することが可能です。
iDeCoでは現在取り扱いしている金融機関はありません。
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SBI・先進国株式インデックス・ファンドは投資対象となるのか?
SBI・先進国株式インデックス・ファンドは投資対象としてどうなのかeMAXIS Slim先進国と比較しながら検証していきます。
投資対象
SBI先進国は日本と韓国が含まれているのに対して、eMAXIS Slim先進国は日本と韓国は含まれていません。
SBI先進国とは別に日本株式ファンドに投資している場合、日本株式の比率が高くなってしまうので、SBI先進国は避けた方が良いでしょう。
また、韓国はFTSEでは先進国ですが、MSCIでは新興国扱いになります。
eMAXIS Slim 新興国株式インデックスなどの新興国に韓国が入っているファンドに投資している場合も韓国の比率が大きくなってしまうので、投資は避けたほうが良いです。
組入銘柄数はSBI先進国の方が断トツに多いので、分散性を高めて少しでもリスクを抑えたい方はSBI先進国を検討しても良いでしょう。
リーマンショックのような暴落時にはSBI先進国が下落幅が小さいのかもしれません。
コスト
コストではSBI先進国が0.1095%(税抜)に対してeMAXIS Slim先進国は0.0999%(税抜)と
eMAXIS Slim先進国の方が低いコストが設定されています。
また、eMAXIS Slimシリーズは他社ファンドが最安コストに引き下げした場合、すぐに追随して同じコストに合わせてきます。
そのためeMAXIS Slimシリーズに投資しておけば常に最低コストで投資ができるのでコスト面ではSBI先進国に投資するメリットはないですね。
運用状況(2019年6月末時点)
純資産総額ではSBI先進国は12.3億円と不人気です。
資金流入は毎月1億円弱くらいは安定して入ってきていますが、純資産総額が少なく、まだ途中償還のリスクもありますので、投資対象としてはあまりおすすめ出来ません。
一方eMAXIS Slim先進国は476億円と多くの資金を集めており、資金流入も徐々に増えてきています。※2019年7月9日に500億円を突破しました。
【関連記事】MAXIS Slim先進国株式インデックス純資産総額500億円突破!
騰落率では組入国が違うため、差があるのは当たり前ですが過去1年で3%以上もeMAXIS Slim先進国が上回っています。
また、SBI先進国はベンチマークとの乖離もありますので、安定した運用ができてないのかもしれません。
騰落率 | SBI | eMAXIS Slim |
1ヶ月 | 3.10% | 3.60% |
3ヶ月 | 0.46% | 1.40% |
6ヶ月 | 12.77% | 15.20% |
1年 | 1.60% | 4.80% |
赤がeMAXIS Slim先進国、青がSBI先進国です。
以上3つの点で比較してきましたが、SBI・先進国株式インデックス・ファンドに投資するメリットはあまりありません。
先進国株式に投資するならeMAXIS Slim先進国株式インデックスに投資することをおすすめします。
さいごに
本記事ではSBI・先進国株式インデックス・ファンドについて書いてきました。
海外の低コストETFに間接的に投資できるファンドですが、現時点では投資するメリットがほとんど感じられません。
またMSCIをベンチマークとしたファンドと組み合わせるのも国被りが発生するので、組み合わせにくいです。
ぼーやんぐ的にはSBI・先進国株式インデックス・ファンドに投資するのは避けたほうが良いと思います。
先述した通り先進国株式に投資するならeMAXIS Slim先進国株式インデックスが良いでしょう。
今日も『ぼーやんぐのインデックス投資ブログ』に来ていただきありがとうございます!
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