どうも、ぼーやんぐです。
SBI・新興国株式インデックス・ファンドが運用開始から1年が経過しました。
今回はファンドの分析と運用成績の初動を確認していこと思います。
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)の基本情報
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)の1年の運用成績を確認
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)は投資先としてどうか?
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)のまとめ
SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)の基本情報
SBI・新興国株式インデックス・ファンドは2017年12月6日から運用が開始されました。
投資対象は新興国の株式となっており、シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティという米国のETFに投資する仕組みになっています。
楽天×バンガードと同じ投資方法ですね。
ベンチマークはFTSE・エマージング・インデックスが採用されています。
FTSE・エマージング・インデックスとはFTSE社が算出している、新興国株式市場の動きを表す指数です。
対象国は中国をはじめとしたアジア諸国や南米、ロシアなどを含む23ヶ国となっており、大型・中型株の約1,000銘柄で構成されています。
組入比率は下記の通りとなっており、中国、台湾、インドとアジア勢が上位3位を占めています。(2018年12月末時点)
下記は組入上位10銘柄と業種別組入比率です。
テンセントやアリババなど世界的にも有名な企業が上位に名を連ねています。
業種別で見ると、新興国特有の『金融』の比率が大きく、全体の1/4以上を占めています。
コスト
買付手数料、信託財産保留額はなしのノーロードファンドです。
信託報酬は0.1948%(税込)となっており、新興国株式の中で最安のファンドとなっています。(実質コストは0.3692%。)
eMAXIS Slim新興国株式は0.20412%となっていますので、SBIの方が0.00932%安く設定されています。
海外ETFには消費税がかからないため、消費税分が安くなります。
SBI・新興国株式インデックス・ファンドはETFに投資しているので、2重のコストがかかるため、実質コストが高くなると予想していましたが、安く抑えられており、実質コストでもeMAXIS Slimよりも安くなっています。(eMAXIS Slim新興国実質コスト0.3886%(税込))
SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)の1年の運用成績を確認
まず設定来のチャートを確認していきます。
2017年12月6日の設定日から2018年12月末までのチャートです。
設定日のタイミングも悪く、1年間を通して下げ続けています。
中国の景気が後退していることと、米国長期金利が上昇したことで、新興国に投資されていた資金がより安定した米国国債に流れたことが主な原因です。
純資産総額は右肩上がりで増えているものの、流入金額が少なく12月末時点でやっと10億円です。
ここ数ヶ月は毎月1億円程度の流入もあるので、償還の心配もないです。
とはいえ純資産総額10億はまだ少ないので、注意は必要です。
騰落率では設定来で-10.92%、過去1年では-15.42%と悲惨な結果となっています。
ベンチマークよりも成績が良いのは、ファンドの基準価格が配当込みとなっているためです。
運用報告書によると1万口あたり9円という利益が出ています。
運用期間が10年、20年経ってくると、さらにベンチマークとの差は広がっていくことになります。
これが複利の力ですね。
2018年の投資信託は、ほぼ全資産クラスでマイナスだったので、この成績でも仕方ない部分もあります。
ただ、まだ米中貿易問題はまだまだ長引きそうですし、中国の景気後退もここから本格化してくるとも懸念されているので、もう暫くは我慢が必要な時期が続くと思われます。
下記の記事で2018年投資信託の成績をまとめていますので、参考にしてみてください。
SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)は投資先としてどうか?
インデックスファンドは成績が指数に連動するため、同じ資産クラスの別ファンドと成績が大きく異なることはありません。
なので、いかに安いコストのファンドに投資するかが成績を左右します。
同じ資産クラスで最安のコストとなっているSBI新興国株式は、新興国株式クラスで1番の候補としても良いかもしれません。
ただ、注意点が2つあります。
1.FTSE(ベンチマーク)は韓国が先進国扱いになっている。
1つ目はSBI新興国株式は韓国が組入されていません。
FTSEでは韓国は先進国扱いになっているため、SBI先進国株式インデックスファンドに組入されています。
しかし、eMAXIS SlimやニッセイのベンチマークMSCIでは韓国は新興国扱いになっています。
そうなると先進国をMSCIをベンチマークとしているファンドに投資している場合、新興国をFTSEをベンチマークにしたファンドに投資すると、韓国が抜けてしまいます。
時価総額で見ると、大した割合ではないので、そこまで気にする必要はないかもしれませんが、世界に分散投資という面で考えると、先進国と新興国のベンチマークは共通させた方が良いです。
2.純資産総額が少ない
特に気になるのは純資産総額の少なさです。
これだけコストも安いので、流入も増えそうなんですが、人気がイマイチのようです。
eMAXIS Slim新興国株式は既に100億円を突破していますし、毎月5億円以上の流入もあります。
コストの差が少しなら、純資産総額の多いeMAXIS Slimを選んだ方が安心ですし、長期で安定した運用が望めます。
インデックス投資は20年、30年と長期間の投資になるので、ファンド自体が償還されてしまうのが1番のデメリットです。
長期運用を考えるとコストが低いことも大事ですが、なるべく償還の可能性が低いファンドに投資することが大切です。
結果として、SBI新興国に投資するのはアリだと思いますが、2つの問題点から考えると現状ではeMAXIS Slim 新興国株式を選んだ方が安心できます。
eMAXIS Slim 新興国株式のファンド詳細は下記を参考にしてください。
SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)のまとめ
今回はSBI新興国株式インデックスファンドの分析をしてきました。
新興国株式の中でコストが最安のため、投資したくなるファンドですが、注意点もあるので、コストが最安だからという理由だけで投資するのは控えた方が良いです。
韓国が組入れされていないこと、純資産総額が少ないことよりも、コストを重要視する場合には最適なファンドとなりそうです。
新興国株式は政治・経済ともに未だに不安定で、ファンド自体のリスクも大きくなってしまいます。
2018年は-15%でしたが、この先さらに大きな下落が起きるかもしれません。
しかし、経済成長を続けている中国やインドは将来世界を引っ張る経済大国になることは間違えないです。
経済成長しているからと株価が上昇するとは限らないですが、大きな可能性は秘めているので、世界分散の一部として組入したいですね。
直近の値動きを気にせず、10年、20年と長期目線で投資することが大切です。
今日も『ぼーやんぐのインデックス投資ブログ』に来ていただきありがとうございます!
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