どうも、ぼーやんぐです。
景気減速の兆候が出ており、近い将来下落相場に突入する可能性があります。
下落相場は積立を続けてもどんどん資産が目減りしていく辛い時期です。
でも投資信託でも個別株の空売りのように、下落相場でも資産を増やせる方法があります。
株価が下落すると基準価格が上昇する『ベア型ファンド』です。
今回はベア型ファンドの中でも人気の高いSBI日本株3.7ベアIIIがどんなファンドなのか?どのように投資したら利益を出すことができるのか?について書いていこうと思います。
ブル・ベア型ファンドの詳細については下記を参考にしてください。
- ベア型ファンドとは?
- SBI日本株3.7ベアIIIはどんなファンドなのか?
- 国内株式が下落してもなぜ基準価格が上昇しないのか?
- SBI日本株3.7ベアIIIで利益を出すにはどうしたら良いのか?
- さいごに
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ベア型ファンドとは?
ベア型ファンドとは下落相場で基準価格が上昇するファンドのことを言います。
なぜ『ベア型』という名前かというと、熊が爪を振り下ろして攻撃する姿が由来となっています。
個別株の空売りにように下落時に利益を出せるので、上手く利用すれば上昇時と下落時の両方で利益を出せることができます。
ただベア型ファンドは先物やオプションなどを使い、ベンチマークを大きく上回る成果を目指すレバレッジファンドです。
SBI証券ではベア型は15ファンドほどありますが、レバレッジの小さいもので2倍、大きいものでは5倍のファンドもあります。
そのため、通常の投資信託よりも値動きが大きくなるためリスクも高いです。
SBI日本株3.7ベアIIIはどんなファンドなのか?
SBI日本株3.7ベアIIIの基本情報
2018年5月9日に設定されたベア型ファンドです。
償還日は2021年5月10日となっていますので、3年間という短期運用のファンドです。
ファンドの特徴は日本の公社債に投資するとともに、株価指数先物取引を活用し、毎日の基準価格を国内の株式市場全体の値動きの3.7倍程度『逆』となる投資成果を目指すファンドです。
(出典:SBI日本株3.7ベアIII目論見書)
コスト
買付手数料が必ずかかり、投資金額に応じて変動します。
また、ネット証券でも、対面でも同じ手数料がかかります。
- 3,000万円未満 2.16%
- 3,000万円以上 1.08 %
リスクの高いベア型ファンドに3,000万円を一括で投資する人がいるんですかね...
信託報酬はそこまで高くなく、0.83%(税抜き)となっています。
国内株式のアクティブファンドより少し低いくらいですね。
信託財産保留額はなしとなっています。
運用成績(2019年7月末時点)
純資産総額は85.51億円とまずまずの資金が集まっており、設定来から徐々に増えています。
株価の暴落を期待している投資家の方が増えてきていると考えられます。
基準価格は10,000円からスタートし、7月末時点で7,461円と設定来で約25%下落しています。
各期間の騰落率は比較対象があった方が分かりやすいと思うので、eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)と比較しています。
短期ではTOPIXが下落すればSBI日本株3.7ベアIIIが上昇していることが分かりますが、1年でみるとTOPIXが下落しているにも関わらず、SBI日本株3.7ベアIIIも大きく下落しています。
なぜそうなるかは後ほど説明します。
期間 | SBI | Slim TOPIX |
1ヶ月 | -6.45% | 0.9% |
3ヶ月 | 6.69% | -3.1% |
6ヶ月 | -24.60% | 1.1% |
1年 | -20.81% | -8.7% |
下記は設定来のチャートになります。
2018年後半の大きな下落の時は短期間で50%超えの騰落率を記録しています。
チャートを見る限り、ベア型ファンドに投資する場合は短期で勝負しないと利益を出しにくいようですね。
(出典:SBI日本株3.7ベアIII月次レポート)
国内株式が下落してもなぜ基準価格が上昇しないのか?
先述した騰落率を見ると1年でTOPIXは-8.7%も下げているにも関わらず、SBI日本株3.7ベアIIIは-20.81%となっています。
なぜベア型ファンドなのにTOPIXが下がっているのに、基準価格が上がらないのか?
1.2日目以降は3.7倍逆の成果にならない
SBI日本株3.7ベアIIIは国内株式市場全体の3.7倍程度逆の成果をあげることを目指して運用が行われていますが、それは1日単位の話なんです。
そのため、2日目、3日目...となると3.7倍逆の動きにはならなくなります。
これは全てのレバレッジファンドに当てはまります。
そのため、どういった値動きになるのか非常に読みにくいです。
2.レバレッジファンドは上げ下げを繰り返す相場に弱い
またレバレッジファンドは基準価格が上昇と下落を繰り返す相場に非常に弱いです。
そのため投資期間が長くなればなるほど基準価格が押し下げられる傾向となります。
償還日間近になると基準価格も3桁になる場合もあります。
(出典:SBI日本株3.7ベアIII目論見書)
SBI日本株3.7ベアIIIで利益を出すにはどうしたら良いのか?
1.短期投資に絞る
先述した通り、レバレッジファンドは保有期間が長くなるほど基準価格が下落しやすいため、なるべく短い運用期間で売り抜けることが利益を出すには重要です。
もっと利益が出せるかもと欲をかかずに、利益が出たらすぐに売却するなどデイトレード並の動きが必要になってきます。
また、含み損を抱えたからと、様子を見ていると含み損が膨らんでいく可能性もあります。
あらかじめ損切りする基準も決めて挑むことが大切になりそうです。
2.景気後退が確実に起きてから投資をする
通常の相場は毎日上げ下げを繰り返すため、レバレッジファンドで利益を出すのは非常に難しいです。
そのため、大きな下落が起きるタイミングを狙って投資することが重要になります。
ただ、下落がくるタイミングを正確に予測することは不可能です。
ファンドマネージャーなどの投資のプロでも予測することはできません。
ではどうしたら良いのか?
景気後退が始まるまで待つしかないと思います。
これもいつ来るかは分かりませんが、リーマンショック時の様に大きな金融機関が破綻するなど、景気後退が確実となれば利益を出しやすくなると思います。
とはいえ暴落時でも一時的に反発が起きたりもするので、リスクが高いことには変わりはないです。
必ず少額で、大きな損失を出しても生活に支障のない金額で投資する様にしてください。
さいごに
今回はSBI日本株3.7ベアIIIについて書いてきました。
レバレッジファンドは少ない資金で一気に資産を増やせるメリットがあります。
ただ、それ以上にリスクが非常に大きくなります。
特に投資期間が長くなるにつれて基準価格が押し下げられるため、利益をあげるのは非常に難しいです。
利益を上げる2つの方法を書きましたが、この方法を使ってもリスクは高いです。
ぼーやんぐも以前に少しだけ投資しましたが、保有期間が長くなると株価が下がっても思う様に基準価格が上がってくれません。
結局、含み損のまま償還となり損失を出してしまいました。
下落相場でも利益を出せる魅力のあるファンドではありますが、投資というより投機になります。
投資する場合は少額にとどめ、利益が出たら儲けもんくらいの気持ちで投資することをおすすめします。
初心者は絶対に手を出さない方が良いでしょう。
今日も『ぼーやんぐのインデックス投資』に来ていただきありがとうございます!
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