どうも、ぼーやんぐです。
先進国株式のインデックスファンドでは組入比率の60%以上が米国となっているため、米国株式の影響を強く受けます。
それならいっそのこと米国株式のインデックスファンドに投資した方が効率よく運用できると思いますよね。
本記事では先進国株式と米国株式どちらに投資したら良いか考えていこうと思います。
どちらに投資しようか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
先進国株式と米国株式のベンチマーク
今回の比較対象とする先進国株式と米国株式のベンチマークを紹介します。
先進国株式のベンチマーク
先進国株式はeMAXIS Slim先進国やニッセイ外国株式インデックスがベンチマークとして採用している『MSCI コクサイ・インデックス』です。
日本を除く先進国22カ国に上場する大型・中型株で構成されており、市場の約85%をカバーしています。
国別の構成比では先述した通り、米国が60%以上を占めていますし、上位10銘柄中9銘柄が米国企業の銘柄となっているので、米国経済の影響を強く受ける構成比率となっています。
米国株式のベンチマーク
米国株式のベンチマークは投資の神様ウォーレン・バフェットも投資を推奨する『S&P 500』です。
NYダウと並ぶ米国を代表するベンチマークです。
S&P500は米国を代表する大型株500銘柄で構成されています。
NYダウは30銘柄なので、米国をより広範囲でカバーしたベンチマークとなります。
構成銘柄はマイクロソフト、アップル、アマゾン、フェイスブックなど時代を牽引するハイテク銘柄が上位を占めています。
先進国株式と米国株式の過去の成績
先進国(MSCI コクサイ・インデックス)と米国(S&P500)の過去の成績を確認していきます。
下記は各年の年率リターンを表した表で、円ベース・配当込みとなっています。
先進国 | 米国 | |
5年 | +7.7% | +11.1% |
10年 | +12.5% | +15.4% |
15年 | +7.5% | +8.3% |
20年 | +4.9% | +5.2% |
30年 | +8.1% | +8.8% |
(my INDEXを参考にさせていただきました)
全期間、米国が先進国をアウトパフォームしています。
特にここ10年は米国株式が非常に好調だったということもあり、リターンの差が大きくなっています。
ただ30年で見ると意外と僅差なんですよね。
ではどれだけ違うのか?
毎月3万円を30年間積立投資した場合、0.7%のリターンの差はどれだけあるのか確認していきます。
まず先進国に投資し、8.1%で運用できた場合、元本1,080万円に対して4,334万円と元本の4倍以上になっています。
次に米国に投資し、8.8%で運用できた場合、元本1,080万円に対して4,950万円にまで増えたことになります。
たった0.7%の差が30年間では600万円以上の差になるんです。
(出典:新生銀行)
先進国株式と米国株式の将来の予測
米国も含め先進国がどのようになっていくのか、GDPや人口などから将来を予測していきます。
下記はGDP(購買力評価(PPP)ベース)の2016年・2030年・2050年の予測です。
米国は2016年、2030年時点では2位、2050年には3位と30年後もトップ3をキープしています。
しかし、その他の先進国(欧州勢)は新興国にどんどんと追い抜かれていきます。
特にドイツとイタリアは大きく順位を下げていますね。
今後、欧州勢の成長鈍化は如実に現れていきそうです。
(出典:PWC)
増加率を見ても米国は欧州や日本に比べて、圧倒的な力強さを表しています。
(出典:岩井コスモ証券)
人口面でも米国は先進国の中でも増加率が高く、2050年に向けて増加傾向にあります。
欧州勢はフランス、英国の増加率は高いですが、イタリア、ドイツ、スペインはマイナス成長となっており、2050年までに人口は減少していきます。
GDPの順位を大きく落としているドイツ、イタリアは人口減少の影響が大きいのかもしれません。
(出典:PWC)
人口ピラミッドを見ても米国は多少平均年齢は上がっているものの、大きな高齢化の波は起きてないようです。
次に欧州勢です。
グラフ内の点線が2050年の人口ピラミッドの予測です。
右上のフランスは2016年よりも多少高齢者が増える程度でバランスは悪くないです。
しかし、左上のドイツ、左下のイタリア、右下のスペインは高齢化が進んでおり、日本同様大きな問題となりそうです。
投資をするなら米国株式
過去の成績や将来のGDPや人口予測を確認してきました。
結論から言うと米国株式に投資した方が効率よく運用できることが分かって頂けたと思います。
米国の過去の成績では30年間の平均リターンが8.8%と高い数値となっています。
2000年代はITバブル崩壊とリーマンショックの影響で10年間株価が上昇しなかったにも関わらず、このリターンは凄いですね。
また人口面でも人口は増加傾向にありますし、高齢化も緩やかなため、日本や欧州のような大きな問題には発展しないでしょう。
そのため、2050年までは欧州などが入った先進国よりも、米国株式のみに投資した方が効率的な運用が見込めます。
ただ、注意点としては過去10年は15%を超える驚異的なリターンとなっており、その反動が2021年~2030年に現れるかもしれません。
下記はPWCが予測する米国のGDP成長率ですが、2016年~2020年は2%ですが、2021年~2030年は1.6%と減少しており、その影響は株価にも影響する可能性は高いです。
米国株式に投資している方は辛い時期がくるかもしれません。
しかし、2031年以降は成長率も1.9%にまで回復するので、日本のように30年間も停滞することは無さそうです。
ただ、過去8.8%のリターンがあったからと、将来も同じリターンを期待するのは禁物です。
成長も鈍化していくことからも5%~7%くらいと考えておいた方が良いかもしれません。
(出典:PWC)
米国株式のおすすめファンド
米国株式に投資できるインデックスファンドを紹介します。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
ファンド名通りS&P500をベンチマークとしたインデックスファンドです。
まだ設定から1年もたっていませんが、純資産総額は200億円を超え、人気のファンドとなっています。
信託報酬も0.15%+消費税と低いので、長期投資でもリターンに与えるコストの影響は少なくなります。
S&P500に連動したファンドに投資するならeMAXIS Slim米国株式で決まりでしょう。
ファンドの詳細は下記を参考にしてください。
楽天・全米株式インデックスファンド
米国バンガード社の人気ETF『VTI』に投資信託から投資できるファンドです。
米国に直接投資するのは為替・手数料・税金面など初心者には難しいことが多いので、少額から気軽に投資ができる投資信託で投資できるのは嬉しいですね。
S&P500は米国を代表する500社で構成されてますが、VTIは米国で上場されている、ほぼ全ての銘柄(約3,500)をカバーしていますので、S&P500に比べて分散性は高いです。
こちらのファンドも設定から2年未満ですが、純資産総額は450億円を超えており、資金流入も安定しています。
信託報酬もeMAXIS Slim米国株式と同じ0.15%+消費税と低コストです。
米国全体に投資したい方は楽天・全米株式インデックスファンドが良いでしょう。
ファンドの詳細は下記を参考にしてください。
さいごに
本記事では先進国株式と米国株式どちらに投資したら良いのか考えてきました。
過去の成績、将来の予測からみても米国は今後も世界の経済大国として強い影響力を維持していくため、投資するなら米国投資が最適です。
ただ、1国に集中することは、大きなリスクを伴います。
長期間株価が停滞しても積立を続けれる自信があるなら米国に投資するべきだと思います。
自信がなければ先進国に投資したほうが良いかもしれません。
今日も『ぼーやんぐのインデックス投資』に来ていただきありがとうございます!
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