どうも、ぼーやんぐです。
国内株式のインデックスファンドを選ぶ際、2つの選択肢が出てきます。
『TOPIX』と『日経平均』です。
インデックスファンドに投資する場合、TOPIXを選択する方が多く、バランス型や全世界株式型で採用されているのもTOPIXがほとんどです。
ではTOPIXが最適なのか?
今回は過去の実績からTOPIXと日経平均どちらを選ぶべきか考えていこうと思います。
TOPIXと日経平均とは
TOPIXとは?
TOPIXとはTokyo Stock Price Indexの略で、東京証券取引所第一部に上場している全2126銘柄(2019年2月時点)を対象としており、日本の株式市場全体の値動きを表す株価指数です。
算出方法は時価総額となっており、2126銘柄の『発行済株式数 × 株価』を足した合計で表すことが出来ます。
TOPIXの基準は1968年1月4日を『100』と定め、その時点から今の時価総額が何倍になっているのかを表しています。
次にTOPIXの構成上位10銘柄を確認します。(2019年2月6日時点)
トヨタ、NTT、ソフトバンクグループと日本を代表する企業が名を連ねています。
昨年末、IPOで公募割れを起こし、話題となったソフトバンクも9位に入っています。
(出典:日本経済新聞)
日経平均とは?
日経平均株価とは日本経済新聞社が東証一部に上場している全銘柄の中から、独自の基準で選んだ225銘柄の平均株価のことを指します。
日経平均株価は単純に225銘柄の平均を出すのではなく、『みなし額面』で換算した構成銘柄株価の合計を、『除数』で割って算出されており、『ダウ式』と呼ばれています。
日経平均はニュース番組や新聞で株価が報道される時によく使われるので、日本で1番有名な株価指数です。
毎年10月に『定期入れ替え』が行われ、業績が悪化したり、流動性の低い銘柄は外され、新たな銘柄が選ばれます。
また『臨時入れ替え』もあり、ある銘柄が経営破綻や上場廃止などなれば、その都度に新しい銘柄が選ばれ、常に225銘柄が組入された状態になります。
下記は日経平均のウェートの高い上位10銘柄です。(2019年2月6日時点)
時価総額の上位銘柄とガラッと変わり、ソフトバンクグループとKDDI以外は全て異なった銘柄となっています。
(出典:日本経済新聞)
TOPIXと日経平均の大きな違いは銘柄数と算出方法です。
TOPIXは対象銘柄数が多いですし、算出方法が時価総額順なので一部銘柄の株価が大きく変動しても影響は小さいです。
しかし日経平均では上位銘柄の株価が大きく変動すれば、1銘柄の影響だけで数百円変動するなど、株価の高い銘柄の影響を受けやすいのが特徴です。
TOPIXと日経平均の過去10年間の成績
では過去の実績ではTOPIXと日経平均どちらに投資していた方がより高いリターンを得れたのか確認していきます。
今回は運用歴が10年以上の下記2ファンドで比較していきます。
三井住友TAM SMT TOPIXインデックス・オープン
2008年1月9日に設定されたTOPIXに連動を目指すインデックスファンドです。
10年以上も前に設定されているため、コストが割高です。
買付手数料はなし、信託報酬は0.3996%(税込)、信託財産保留額は0.05%となっています。
純資産総額は約140億円と10年以上の運用歴にしては少ないです。
ニッセイ ニッセイ日経225インデックスファンド
2004年1月28日に設定された、日経平均に連動を目指すインデックスファンドです。
買付手数料、信託財産保留額はなし、信託報酬は0.27%(税込)と、10年以上前に設定されたファンドですが、比較的低コストなファンドとなっています。
ニッセイの純資産総額は1,450億円とSMTの約10倍集めています。
過去の成績を比較
両ファンドで10年間、毎月3万円積立投資した場合、どちらの成績が良かったのか確認していきます。
まずSMT TOPIXインデックス・オープンです。
10年前から毎月3万円積立投資していた場合、2019年1月末の時点で564万円までに増えています。
リーマンショック後からの好調な市場の影響もあり、年利10%以上のリターンとなっています。
もし一括で360万円投資していたら843万円と2倍以上に増えたことになります。
(出典:MORNINGSTAR)
次にニッセイ日経225インデックスファンドです。
同じ条件で積立投資した場合、10年間で629万円にまで増えたことになります。
年利13%超えとなっています。
一括投資の場合は1,091万円となっており、元本が3倍以上に増えたことになります。
(出典:MORNINGSTAR)
国内株式に投資するならTOPIXよりも日経平均で決まりか?
過去の成績をみると、2ファンドともに好調な市場やアベノミクスの効果もあり、10年前に投資をしていれば大きく資産を増やせたことになります。
特に日経平均に連動したニッセイ日経225インデックスファンドでは年利13%超えと、上出来すぎるくらいの成績です。
過去10年の実績からすると日経平均をベンチマークとしたファンドに投資するべきだったことが分かります。
ただし、その分リスクは高くなります。
下記はバブル崩壊後から現在までの比較チャートです。
太い紺色の線が日経平均、薄い青の線がTOPIXです。
日経平均は組入銘柄数が少ないのと、算出方法が組入銘柄の平均値ということもあり、値動きの幅が大きくなっています。
リーマンショック後から株価も上昇し、高値圏にあるとも考えられるので、大きな下落が起これば、TOPIXよりも損失は大きくなるでしょう。
(出典:NIKKEI)
結論としてはリスク許容度を高く取れる場合は、日経平均に連動したファンド、なるべくリスクを抑えたい場合はTOPIXに投資した方が良いでしょう。
ただし、当ブログでも何度か書いていますが、国内株式の将来にあまり期待が持てません。
投資する場合はあくまでも、世界分散の一部として組入れることが大切です。
TOPIXと日経平均に投資できるファンド
では最後にTOPIXと日経平均に投資できるおすすめのファンドを紹介します。
TOPIX おすすめファンド 『ニッセイTOPIXインデックスファンド』
2015年4月から運用が開始されたファンドで、買付手数料、信託財産保留額もかからないノーロードファンドです。
信託報酬は割安の0.17172%(税込)となっています。
TOPIXに連動したファンドで最安の信託報酬はeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)の0.1512%ですが、純資産総額の大きさや毎月の資金流入金額を確認するとニッセイの方が安定した運用を望めそうです。
つみたてNISAの対象ファンドにもなっていますので、非課税の恩恵を受けながら投資することも可能です。
日経平均 おすすめファンド 『ニッセイ日経平均インデックスファンド』
TOPIXに続いて、日経平均もニッセイが運用しているファンドです。
2016年11月から運用されているファンドで、こちらも買付手数料、信託財産保留額もかからないノーロードファンドです。
信託報酬もTOPIXと同じ0.17172%と割安です。
日経平均に連動するファンドの信託報酬もeMAXIS Slim国内株式(日経平均)が最安の0.1512%となっています。
純資産総額がまだ63億円(2019年6月19日時点)しか集まってないのが、少し気にはなりますが、eMAXIS Slim国内株式(日経平均)は25億円しか集まっていないので、現状ニッセイ日経平均インデックスファンドの方が途中償還のリスクも低いです。
もし償還が心配でしたら、ファンド比較でも紹介したニッセイ日経225インデックスファンドを選ぶと良いです。
信託報酬が0.27%(税込)と少し高いですが、純資産総額は1,450億円を超えていますので、安心して積立も出来ます。
TOPIXと日経平均どちらを選ぶべきか?のまとめ
今回はTOPIXと日経平均どちらを選ぶべきかを考えてきました。
日経平均に連動したファンドを選べば、TOPIXよりも大きなリターンを得ることが出来ます。
リスクをある程度取れる方は日経平均、なるべくリスクを抑えたい方はTOPIXに連動するファンドに投資するのが良いでしょう。
ファンド選びはTOPIX、日経平均共にコストが安く、純資産総額もある程度集まっているニッセイがおすすめです。
ただ日本の将来の株価に期待を持つことが難しいので、投資する際は全世界に分散することが大切です。
今日も『BOYANG JOURNAL』にきていただき、ありがとうございます!
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