どうも、ぼーやんぐです。
様々な企業が金融関連の事業をはじめていますね。
スマホアプリで有名なLINEが投資信託を始めたり、
ファッションビルを運営するマルイが証券会社を始めたり、
大手がこぞって参戦してきています。
そんな中、ぼーやんぐも知らなかったんですが、日本最大級のポータルサイト『ヤフージャパン』を運営するヤフー株式会社も投信に進出してました。
『Yjam』というシリーズ名で2つのファンドを運用しているようです。
どんなファンドなのか詳細を確認していこうと思います。
- Yjamってどんなシリーズ?
- Yjamプラス!はビッグデータを活用した投資信託
- Yjamライト!は海外籍ETFを利用したバランスファンド
- Yjam!シリーズは投資対象としてどうか?
- さいごに
- 関連記事
Yjamってどんなシリーズ?
Yjamの基本情報
Yjamはヤフーのグループ企業3社で立ち上げた投信シリーズになります。
『おカネに働いてもらう楽しさを全ての人に』という思いをもとに、2016年12月に立ち上げられています。
ヤフーグループ3社は下記の通りとなっており、企業ごとに役割を分担し運営されています。
(出典:SBI証券)
Yjamの運用ファンド
Yjamシリーズからは2本のファンドが設定されています。
- Yjamプラス!
- Yjamライト!
Yjamプラス!とYjamライト!の比較表です。
Yjamプラス! | Yjamライト! | |
運用方法 | アクティブ型 | インデックス型 |
投資対象 | 日本株(外国株も組入れ予定) | 全世界の株式と債券 |
特徴 | AIとビッグデータを活用 | ETFに投資 |
ファンドの狙い | 成長性重視 | 安定性重視 |
簡単に分別すると国内株式アクティブファンドと世界分散型バランスファンドの2ファンドになります。
事項で各ファンドの詳細を確認していきます。
Yjamプラス!はビッグデータを活用した投資信託
基本情報
Yjamプラス!は2016年12月20日に設定された国内株式に投資するアクティブファンドです。
通常のアクティブファンドだと、ファンドマネージャーなどが各企業を訪問などをして、投資する銘柄の選定を行います。
しかしYjamプラス!ではヤフーが蓄積しているビッグデータの解析等を通じて市場の歪みを見出し、今後株価が上昇するであろう銘柄を選定しています。
(出典:投資信託YJFX!)
コスト
買付手数料はなしです。(ネット証券の場合)
銀行や証券会社の窓口で購入する場合は3.24%もかかるので、投資するならネット証券からですね。
信託財産保留額もなしです。
信託報酬は 0.92%(税抜き)とアクティブファンドとしては比較的低めの設定となっています。
AIを活用しているため他のファンドに比べて人件費などがかからないので、低めのコスト設定が可能になっていると考えられます。
組入銘柄
ビッグデータを使って選定しているので、まだ誰も目をつけて無いようなお宝銘柄が組入されているかもしれません。
下記組入上位10銘柄です。
うん...TOPIXとあまり変わらないですね...
上位10銘柄は大型株ばかりなので、TOPIXと値動きが近くなりそうな気がします。
(出典:Yjam!プラス目論見書)
運用成績
Yjamプラス!の運用成績を確認していきます。
ビッグデータがどのような効果を発揮しているのか楽しみですね。
まず純資産総額は約270億円とそこそこ集まっています。(2019年8月8日時点)
ただ、2018年前半から資金流入が増えていないのは気になりますね。
基準価格では2018年1月がてっぺんとなり、それから約1年半下落が続いてます。
(出典:SBI証券)
TOPIXをベンチマークとしているeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)と比較してみます。
青=Yjamプラス!、赤=eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)です。
2018年末までは一時TOPIXを大きく上回っていましたが、2019年に入ってからはTOPIXの方が好成績です。
AIだからといって、良い成績を上げ続けれるとは限らないんですね。
Yjamライト!は海外籍ETFを利用したバランスファンド
基本情報
Yjamライト!は2017年4月28日に設定された、全世界の株式と債券に投資するバランスファンドです。
複数のETFが投資対象となっているためファンド・オブ・ファンズ方式で運用されています。
投資対象となっているETFはインデックス型ですが、ベンチマークが設定されてないため、インデックス型アクティブファンドと言ったところです。
為替ヘッジはありとなっているので、為替変動リスクは低くなります。
資産配分は株式50%債券50%の王道配分となっているので、リスクを抑えた運用をしたい方には良いですね。
(出典:投資信託YJFX!)
基本情報を見ると資産配分も同じですし外国籍のETFを利用しているなどセゾン投信が運用するセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドと似てます。
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コスト
買付手数料はなしです。(ネット証券の場合)
Yjamプラス!と同じで銀行や証券会社の窓口で購入する場合は2.16%もかかるので、投資するならネット証券からですね。
信託財産保留額もなしです。
信託報酬は 0.49%(税抜き)とインデックスファンドとしては高めの設定ですね。
また、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドよりも少し高いですね。
組入銘柄
組入銘柄は3つの米国籍のETFとなっています。
- iShares Edge MSCIミニマムボラティリティグローバル・ETF(世界の株式)
- バンガード・トータルボンドマーケット・ETF(米国債券)
- バンガード・トータルインターナショナルボンドマーケット・ETF(米国以外の債券)
特徴的なのが株式で組入れされているETFは世界の株式市場と比較してボラティリティが比較的低い銘柄で構成されているETFなんです。
なので、通常の時価総額比率の構成と大きく異なります。
銘柄数も全419銘柄と世界の株式を組み入れている割には少ないです。
上位10銘柄にはアップルやアマゾンなどのハイテク系銘柄は一切入っておらず、ジョンソン&ジョンソンやビザなど安定した業績を上げている銘柄が占めています。
時価総額比率で構成されたファンドよりも小さな値動きで運用できそうです。
(出典:Yjamライト 運用報告書)
運用成績
Yjamライト!の運用成績を確認していきます。
2018年から不安定な相場が続いていますので、ボラティリティを抑えた運用がどう影響しているのか楽しみですね。
純資産総額は約15億円しか集まっておらず、あまり人気はありません。(2019年8月8日時点)
しかもYjamプラス!同様に2018年前半から資金流入が増えてないのも気になります。
基準価格では2019年は非常に好調で大きく上昇していますね。
米国株が強いのと、景気後退が意識され債券価格が上昇していることが要因だと考えられます。
(出典:SBI証券)
Yjamライト!とセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドと比較してみます。
青=Yjamライト!、赤=セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドです。
Yjamライト!はセゾンと比較してもボラティリティがかなり低いですね。
好みによりますが、Yjamライト!は極力値動きを抑えたい、でも株式のリターンも欲しいという方にはぴったりのファンドですね。
Yjam!シリーズは投資対象としてどうか?
Yjamプラス!は投資する魅力はあまり感じられませんね。
まず上位銘柄がほぼTOPIXなので、運用成績もTOPIXを大きく上回ることが難しい気がします。
なので、わざわざ高いコストを払って投資するメリットはないです。
それならコストの低いTOPIX連動のインデックスファンドに投資した方が良いと思います。
もしくは独自のポートフォリオで構成しているひふみプラスやコモンズ30ファンドなどの独立系投信のアクティブファンドの方が投資する魅力はあると思います。
Yjamライト!はゆっくりと低いボラティリティで運用したい方には良いファンドだと思います。
株式50%債券50%と同じ資産配分のセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドとも値動きが全く違うので、オリジナリティもあります。
また、ボラティリティが低いですが、2019年は大きく上昇しておりセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを上回っています。
毎月定額を積立ていたとしたら、Yjamライト!の方が良い成績をあげたことになります。
上昇相場に弱いというデメリットもありますが、極力平穏に資産運用したい方向けのファンドと言えます。
ただ純資産総額が少なく途中償還の不安はあるので資金流出入の確認は定期的にするべきです。
さいごに
今回はYjam!シリーズについて書いてきました。
ヤフーが運営しているので、他社と大きく違うメリットがあるかと思いましたが、大きな差はありませんでした。
AIを使った投信は他にもありますし、外国籍のETFに投資する投信も最近は増えていますしね。
個人的にはY jamライト!が組み入れしている低ボラティリティのETFだけを取り出して、インデックスファンドとして運用したら人気が出そうな気がします。
現時点ではeMAXIS Slimシリーズやニッセイの〈購入・換金手数料なし〉シリーズに対抗出来るようなファンドでは無さそうです。
今日も『ぼーやんぐのインデックス投資ブログ』に来ていただきありがとうございます!
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